こんにちは。ヌマッチです。
昨日、こんな記事が日経新聞Webに出ていました。
ガソリン車の廃止宣言が相次いでいます!!
ガソリン車の廃止に関わる宣言は、昨年あたりから急に欧州各国政府より発表されていたのですが、最近で大きなニュースは、何と言ってもカリフォルニア州と中国がここにきて、2035年でガソリン車廃止の方針を発表した事でしょう。
日本の自動車メーカーにとっても大きな市場であるカリフォルニア州(日系メーカーのシェア約45%)、中国のこの発表でまた一層、この動きは加速する事は確実視されます。
欧州において、ノルウェーは、2025年以降廃止と突出して早い時期を宣言していますが、
ドイツやフランスなどは2040年をメド、UKは2035年を宣言しています。
また、特に人口密集都市では、各都市レベルでも同様の宣言がされています。
ガソリン車に対する風当たりは、実はこれだけではないのです!!
例えば、
- 都市部での走行規制(都市部の外から入ってくるガソリン車・ディーゼル車は走行を認めないとか)
- ガソリン・ディーゼル燃料への重課税、車体課税への重課
- カンパニーカーはガソリン車・ディーゼル車を認めない
などが既に実施中、もしくは今後実施されていく見込みになっています。
そこで今日は、電気自動車(いわゆるEV)を持つ上でポイントとなってくる、欧州におけるEV充電スポットの現状について、解説したいと思います。
欧州におけるEV充電スポットの現状とは?
欧州自動車工業会(ACEA)が先週、EV充電スポットについて以下のようなデータを発表しています。
ポイントは、
- EU全体で2019年末時点、約20万カ所の充電スポットしかない。(欧州委員会は2025年までに100万カ所設置すると宣言しています)
- また、その20万カ所の充電スポットのうち、75%がオランダ、ドイツ、フランス、UKの4カ国に集中。(この4カ国はEU全体面積の約25%)
- 自動車メーカーはEVとPHEVを直近3年間で2倍以上供給している一方、充電スポットは58%程度しか増加しておらず、EV車両の増加に充電設備が全く追いついていない。(また、急速充電スポット(22kWh以上)が全体の1/7しかない)
といったものです。
要するに、最大の問題点は、充電スポットの設置数に大きな地域差があるという事。
一番設置数の多いオランダと最下位のキプロスでは、設置数が1000倍以上の差(下記参照)があるという主張は、やや無理矢理感がありますが、、
陸続きのヨーロッパにおいて、かつ、日本人と違って一日500㎞程度の走行は普通にあるヨーロッパ人にとってEVを乗る上で大切になってくるのは、どの国にいっても満遍なく充電スポットがある事になります。
特に面積も大きく、走行距離も長い東欧諸国(例えば、ポーランドやルーマニア等)ではEV充電スポットの不足が際立ちます。
繰り返しになりますが、欧州委員会は2025年までに欧州全体で100カ所を設置すると宣言しています。
一方、欧州自動車工業会は、少なくても280万カ所は必要と試算しています。
果たして、EVを購入したはいいが、特に土日の行楽シーズンや夏のバカンスシーズンなど、サービスエリアの充電スポットに長蛇の列が並び、ユーザー側から不満の声が上がってくる時が来るのかもしれません。
欧州委員会は行政機関として、EU各国対する一定割合のEV充電スポット設置義務や、それに伴う設置費用の補助など、法制面と資金面の両面からアプローチが必要になってきているようです。
それではまた。
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